|
|
| 持続可能な経済発展(Sustainable Development)と日本人のこころ |
|
|
むかしから、女の子が生まれると庭に桐の苗を植えて、嫁入りのときに伐って箪笥(タンス)を作ってもたせたといわれているように、桐の生長は非常に早く、約15〜20年くらいで使用することができます。
建築材として多用されている松が約40年、杉・檜(ひのき)が80〜100年を要することと比べれば、極めて短いサイクルで使用可能なことがわかります。
また、十分に加工されて作成された桐製品は、その耐用年数が100年とも150年ともいわれ、お子さんやお孫さんの代まで使用可能です。また桐箱や桐箪笥は、多少のキズや汚れが生じても、表面を削り直すことによって再生することが可能です。 |
 |
 |
|
|
しかし、そういった機能よりも、ものを大切にする、大切なものを伝えていくといった日本人のこころが宿っているのが「桐」といえるのではないでしょうか。
企業においてはISOの取得、消費者側ではグリーン・コンシューマーの誕生など、地球環境にたいする意識や配慮は、年々高まってきたかに思えましたが、昨今の経済情勢の悪化により、企業も消費者も環境への配慮がピーク時よりも弱くなっているような気がします。 特に日本では、ダイオキシン発生の大きな要因のひとつであるプラスティック製品や、再生不可能といわれる熱帯雨林を伐採した木材を短時聞で消費する生活が、メイン・ストリームとなっています。
それにたいして、「桐」は再生産可能な材で、植林というより栽培にちかく、一般的に山ではなく畑で育てられています。
持続可能な経済発展への一助として、日本の気候にあった機能と日本人のこころを兼ね備えた「桐」を、もう1度見直してみませんか。 |
|
|
|
|
|
|
「桐」は、日本の木材の中でいちばん軽い。
材の周辺部の白色、中心部のうすい黄色はともにうつくしい光沢があり、やわらかくて加工しやすい。 材の狂いも少なく、対湿性にすぐれている。このようなすぐれた特質から、「桐」は高級材として利用されてきた。
おもなものに、桐箪笥をはじめとする家具、下駄、琴、琵琶、書道や日本画の用具入れ、羽子板などがあり、桐紙、材をやいて絵画用の木炭などにもつかわれる。
1.「桐」は伸長率・収縮率が小さい 「桐は呼吸をしていて、湿気の多いときは湿気を吸収し、湿気の少ない時は空気の通りがよくなります」と一般的にいわれていますが、これは間違いです。 十分に加工された乾燥した桐材はたいへん伸長率・収縮率が小さく、製品を他の木材に比べてピッタリ隙間なく作製することが可能です。このため桐箱・桐箪笥の内部は、気密性が高く、外気を遮断し、温度や湿度の変化を受けにくくなっています。 この気密性の高さが、桐製品内の湿度を年間通して一定にさせる要因となり、中のものを腐食からガードすることができます。
2.「桐」は軽い 桐材の比重は、国産樹種のなかでもっとも小さく、絶乾比重(含水率0%の時の比重)は、0.17〜0.37、気乾比重(含水率12%時の比重)は0.18〜0.38です。
3.「桐」は熱伝導率が低い 乾燥してしまうと細胞の内部は乾いた空気に満たされるため、熱が伝わりにくく、そのため昔から火鉢等に使用されていました。 つまり熱伝導率が低いことと同時に耐火性が高く、その発火点は400℃以上といわれています。また、火がついても炭化することから、燃えにくいという性質ももっています。 |
|
|
4.「桐」は恒湿作用が高い 外気を遮断する機能(気密性)が高い桐箱・桐箪笥の内部には、木材固有の恒湿作用が働き、内部の湿度が一定に保たれます。 これは木材が湿度変化に対応し、湿気を吸放出することで湿度の高低を緩和する能力ですが、この恒湿作用は軟らかくて比重の軽い材ほど高いことが証明されています。 また、保存科学によれば、ものの保存には湿度が一定に保たれることが必要であるといわれています。
5.「桐」は腐食に強い 軽くて軟らかい「桐」は、腐りやすいと思うかもしれませんが、極めて腐りにくい木材です。それは、「桐」には防腐能力が高いタンニンが含まれているからです。 そのため、桐箱・桐箪笥などの桐製品は、長い期間使用可能なのです。
6.「桐」は虫がつきにくい 「桐」の場合、乾燥した桐材には虫がつかないといわれています。 「桐」の抽出成分の中には、昆虫を寄せ付けない成分(パウロニン・セサミン等)が、多量に見つかっています。 しかし、実際には殺虫効果はいうほどのものはなく、この成分によって十分な防虫機能があるとはいえません。何よりも隙間なく製品を加工することができるので、虫が入りにくいというのが、防虫効果の第一にあげられるべき特徴です。 |
|
|
|
|