LOCOTAN SELECTION vol.2
featuring SHOGO HAMADA


ALL SONGS WRITTEN BY SHOGO HAMADA
SELECTED BY TAI-KUN
 


01 MONEY

DOWN BY THE MAINSTREET(1984年10月21日発売)収録

バブル成長期に発表された「MONEY」は、時代を反映した楽曲。地方の工業地帯で挫折まみれの青春を送っている少年が、永ちゃんばりにビッグになって、みんな(家族・恋人・仲間・故郷)を見返してやろうという歪んだ意気込みを歌っている。アルバム「DOWN BY THE MAINSTREET」の先行第1弾シングルで、当時、このアルバムはレコード会社も自信があったのか、TVでCMもオンエアされていた。

タイトルからしてえぐい。曲のヒントはビートルズの「MONEY」からインスパイアされたと思われますが、曲調(サウンド・プロダクション)はまったく違っています。アルバムのテーマが「ふつうに生きている少年たち」ということらしいですが、異常ですよね。初めてこのアルバムを聴いたときは、「オマエはアメリカ人か!」て叫びました。


02 詩人の鐘

誰がために鐘は鳴る(1990年6月21日発売)収録

「MONEY」の6年後、まさにバブル全盛期に発表された楽曲。この「vol.2」に収録されているのは、バブル崩壊後の1999年にリテイクされたヴァージョン。サビの部分が発表時の「やがて1999」から「1999」に書き換えられている。サウンドもよりハードにリアレンジされている。

「MONEY」のリクエストがあったんで、続編ということでセレクトしてみました。日本のロック史上、初めて「土地ブローカー」という詞が使われた記念すべきナンバー(何のこっちゃ)。本人は1990年のバブル期に警鐘を鳴らすためにつくったといっていますが、飽食の時代で満たされていても、常に何か世の中に不満をもつというSame Old Rock & Roll的なナンバーというのが正しい見解だと思います。


03 恋に落ちたら

PROMISED LAND〜約束の地(1982年11月21日発売)収録

この楽曲が収録されているアルバム「PROMISED LAND〜約束の地」は、「生命」や「地球」といった壮大なテーマがメイン・ストリームになっている。そんな中で、このナンバーは彼一流のポップなナンバーとして異彩を放っている。

アルバムのジャケット写真が、「核シェルターの前で仁王立ちをしている浜省」という訳のわからない構図。浜省独特の感性ですよね。浜省曰く、彼のキャリアのなかで頂点に位置するアルバムらしいです。浜省の中のウエスト・コースト的な部分を全面にだしたナンバーで、「MONEY」「詩人の鐘」 と東海岸のロック・テイストが続いたので、息抜きの意味で、対照的なポップ・ナンバーをセレクトしました。


04 …to be "Kissin' You"

SAVE OUR SHIP(2001年8月22日発売)収録

最新オリジナル・アルバム「SAVE OUR SHIP」のオープニング・ナンバー。世紀をまたぎ4年間におよんだツアー“ON THE ROAD 2001”のテーマ曲「モノクロームの虹」のひとつのアンサー・ソングとして、また21世紀へ向けてツアーの裏テーマ的曲としての位置づけだった骨太な一品。

エレクトリック・ギターのソロから始まるこの楽曲も東海岸のテイスト。社会や個人に対する不満・鬱屈・怒り・憤り、これらすべてに行き詰まってる現状を打破するために、俺には何よりも君のKISSが必要だという、浜省お得意のロックンロール。


05 こんな気持ちのまま

その永遠の一秒に(1993年9月6日発売)収録

ティーンエイジの恋心をフォーク・ロックのメロディにのせた佳曲。まだ、車さえもっていない主人公が、バイクで彼女とデートを重ねつつも、キスさえできないという、純な少年の心を描写している。

「19のままさ」の主人公シリーズと思われます。彼女か友だちか、ハッキリしたいけどできずに悶々(ムラムラ?)としている十代の揺れる気持ちを憎いほど的確についたナンバーです。


06 遠くへ − 1973年・春・20才

J.BOY(1986年9月4日発売)収録

デビュー当時にかかれていた楽曲だが、約10年の歳月を経て発表された。10分以上の大作で、曲全体を通して物語構成で作詞されている。「19のままさ」の主人公だった浪人生が、晴れて大学に入学し、失恋するまでのストーリーである。

2枚組アルバム「J.BOY」の2枚目のオープニング・ナンバーが「19のままさ」で、その直後の2曲目のナンバーということで、セットで聴くとよりジーンときます。発表当時、ボクは21歳で大学生だったんですが、失恋した友だちがいるとアパートに呼んで、酒を飲ませながらこの曲を聴かせて、より落ち込むのをみて楽しんでいました。


07 朝からごきげん

生まれたところを遠く離れて(1976年4月21日発売)収録

記念すべきソロ・デビュー・アルバム「生まれたところを遠く離れて」に収録されているナンバー。この「vol.2」に収録されているのは、初期のラヴ・ソングを集めたアルバム「初夏の頃」(1997年1月22日発売)に収録されているヴァージョン。

デビュー当時はボブ・ディラン風のヴォーカル・スタイルだった浜省。オリジナルではタラタラ歌ってるなぁって印象でしたが、リメイクされたこのヴァージョンではしっかりロックしています。歌詞自体は25年以上前にかかれたということもあって、当時を偲ばせるような言いまわしが目につきます。だっさー。


08 終わりなき疾走

HOME BOUND(1980年10月21日発売)収録

音楽的指向を本格的なロック路線に変更したアルバム「HOME BOUND」のオープニング・ナンバー。15歳で初めてエレキギターをみてから音楽をはじめ、ロック・スターを夢見て歌いつづけている当時の等身大の彼自身を歌っている。ジャクソン・ブラウン的ウエスト・コースト・ロックだが、詞の内容はブルース・スプリングスティーン風の東海岸テイストで仕上げられている。

発表当時、15歳だった僕。エレキギターを見て自分にも稲妻が走るかどうか、ナガト楽器までギターを見にいったのを覚えています。当然、ボクには稲妻は走りませんでした。この頃、世良公則&ツイストや原田信二とか浜省の後輩アーティストがブレイクしていて、本人は自分の時代はこないんじゃないかと焦っていたそうです。


09 恋は魔法さ

青空の扉(1996年11月11日発売)収録

1995年1月17日におきたあの忌まわしい阪神淡路大震災にたいしての応援ソング。港まち神戸のBOYS & GIRLSへ贈るとびきりラヴ・ソング。

浜省は永遠のティーンエイジャーか。当時45歳にしてこの内容。震災を受けてのアンサー・ソングなのに暗い側面は一切なし。六甲アイランドの埠頭から神戸の街明かりを見つめている、ナンパ男とイケイケお姉ちゃんが生き生きと描写されています。「Masic In The Summer Night」と繰り返すビーチ・ボーイズ風のコーラスもイカしてます。町支寛二のヴォーカル・アレンジ&バッキング・ヴォーカルも冴えわたってます。


10 GIVE ME ONE MORE CHANCE

SAVE OUR SHIP(2001年8月22日発売)収録

ソフト&メローなバラッド。浜田省吾の泣けるスローなメロディーに、デビュー前、広島時代からの盟友・町支寛二のバック・コーラスとギター・ソロ。30年以上、タッグを組んできたふたりだからこそ醸しだせる浜省節の傑作。

仕事ボケの中年男(ボクくらいか?)が、若い女の子に恋をするという内容。浜省には珍しく不倫じゃなく、中年男は若い頃、当時つきあってた女の子にひどい別れ方をした人非人という設定。20代くらいまでは浜省のナンバーに自分を投影してたけど、さすがにこの頃(当時36歳)だと普通に聴いてしまいます。


11 二人の絆

青空の扉(1996年11月11日発売)収録

ブラス・セクションをいかんなくフィーチャリングしたビッグ・バンド編成のラヴ・ソング。「二人の絆」というタイトルは、ブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンドの名曲「The Tie That Bind」からのインスパイアだと思われる。

「二人の絆」なんてダサダサなタイトルを平気でつけられるのは、ロック界の大御所・浜省ならでは。大人のロックンロールって感じで、演奏も完成されてます。アーティストも ビッグになると自分の内省的な詞の内容が多くなるのに、ラヴ・ソングを照れずにつくり続ける浜省。アンタはえらい。


12 愛のかけひき

LOVE TRAIN(1977年5月21日発売)収録

セカンド・アルバム「LOVE TRAIN」に収録されているナンバーは、この曲に限らずポップなラヴソングが多い。デビュー・アルバムがあまりにもハードな内容だったための反動か。しかし、トラック・ダウンの技術やヴォーカルの切れ等に精彩を欠き、本人も満足していないようである。この「vol.2」に収録されているのは、十代の恋がテーマのアルバム「EDGE OF THE KNIFE」(1991年9月1日発売)に収録されているリメイク・ヴァージョン。

浜省史上、最低のセンスのレコード・ジャケット。あまりにもひどすぎて曲の感想を書く気にもなれません。もう少し金かけろ。


13 ラスト・ダンス

LOVE TRAIN(1977年5月21日発売)収録

「愛のかけひき」同様、セカンド・アルバムに収録されている。この「vol.2」に収録されているのは、30代が主人公たちのラヴ・ソングを集めたアルバム「WASTED TEARS」(1989年9月1日発売)に収録されているリメイク・ヴァージョン。

このアルバム発表前後に、浜省の音楽に出会いました。当時、中学1年生の田舎モンでしたが、その当時の僕でさえ、このアルバム・ジャケットをみてビックリしました。エレキギター見ても稲妻が走らなかった僕ですが、このジャケットにはむしずが走ったのを覚えています。


14 路地裏の少年

生まれたところを遠く離れて(1976年4月21日発売)収録

すべてはこの曲からはじまった。記念すべきソロ・デビュー・シングル。まだ、フォーク全盛だった日本のミュージック・シーンに風穴を開けた伝説のナンバー。

あくまでもソロ・デビュー・シングルです。ソロ・デビュー前、浜省は愛奴(あいど)という吉田拓郎のバック・バンドでドラムをたたいていました。その愛奴は、1975年5月1日発売 の「愛奴」というアルバムでデビューをはたしています。浜省はもちろんヴォーカル担当(ドラムも)です。このヴァージョンはデビュー当時の音源をあえて収録しました。ジャケット写真も「朝からごきげん」のはアルバム用ですが、左の写真は当時のEP盤シングル・レコードの写真です。右下にスプライトのビンを灰皿がわりに置いているのが印象的です。


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